三松が「シートメタルアンドファブリケーター」〜平成16年4月号に掲載されました
|
|
ASIS NETWORK SYSTEM 導入事例 BENDCAMとネットワーク対応型ブレーキプレス4台を導入して高収益を確保 お客さまの「わがまま」にも対応できる会社を目指す 株式会社 三松 小ロット製造代行サービス 『初めまして。小ロット製造受託サービスの「株式会社 三松(さんまつ)」と申します。昭和47年の設立以来、シートメタル(薄物板金)一筋の加工メーカです。正直申しまして、特別な技術を持っていた訳ではありません。「品質にこだわる」 「納期をきちんと守る」といったごく当たり前のことを頑固なまでに継続。その結果、加工技術、納期、価格などの全ての面でお客様の「わがまま」に対応できる力、すなわち「モノづくり」に関わる様々なサービスを皆様から安心してお任せいただける力がついたと自負しています。現在お得意先は約300社。でもまだまだです。皆様方の設計部門として、また九州工場として、何かお手伝い出来る事は無いでしょうか。三松ならこんな「モノづくり」サービスをご提供できます』。ホームページを開くと「小ロット製造代行サービス会社」としてそんな挨拶文を提出しているのが 株式会社三松 (社長・安岡 貞勝氏、福岡県筑紫野市岡田3-10-9(岡田工業団地内)、092-926-4711)である。HPにアクセスすると同社PRビデオをストリーミングして見ることが出来る仕掛けも作られており、HPに1つ1つの頁が普通の板金会社とは少し違った意気込みを感じさせてくれる。事務所にはいると雰囲気は予想したとおり活気にに溢れていて、会社の壁面にはイルカがボール遊びする絵が一面に描かれ、アメニティー溢れる工場という印象を持った。同社の現状を田名部徹郎常務取締役は次のように語ってくれた。 0.05から19mmまでのシートメタル加工に対応 「当社は0.05mmから19mmまでのシートメタルならばどんなモノでも加工できます。特に3.2mm以内の精密板金は当社が最も得意とする分野です。材料に各種鋼板、ステンレス、アルミニウム、チタンに対応出来、様々な用途の筐体・カバーなどを製作しています。平成9年に本社工場建設計画が地域総合整備財団(ふるさと財団)により地域活性化対象事業に認定されて融資助成を受け、10年に現在の本社・工場が完成しました。国際的な品質基準であるISO9002の認証を取得し、品質情報を含めた生産加工情報を一元的に管理するため社内LANを構築、加工情報のネットワーク化を進めるためにアマダで開発された『ASISネットワークシステム』を基幹に社内開発した生産管理システムを連動、統合生産システム『SINS(Sanmatsu Integrated Network System)』を立ち上げモノづくり代行サービスを積極的にPRするようになりました。11年には電子機器の組込・配線(アッセンブリー)までの生産を一括してお受けできるようになりました」。 半導体・液晶、通信機器がメイン 「現在、約300社ある得意先の業種も多彩で半導体・液晶関係が20%、移動通信が15%〜17%、そして住宅部材専用工場である夜須工場(福岡県朝倉郡夜須町篠隈150)での住宅部材が全体の20%、その他に会社創業当時から手がけていた煙草乾燥機、海苔の乾燥機など地場産業に密着した製品の開発や製造も行なっています。最近はこれまで関東圏で作くられ、九州に持ち込まれていた建築部材や情報関連機器も、地元で必要なものは現地調達を進めるという流れが加速して受注が増えてきました。また、モノづくり代行サービスを始めるようになって設計から請け負うOEM商品の受注も継続するようになり、売上比ではまだ一桁ですがコインパーキング装置などの製造もはじめています。さらに九州の板金工場としてはあまり例がない250mの溶剤、粉体に対応した塗装ラインを設備した塗装工場を完備しており、自社生産のみならず、同業者も含めてご利用戴いております」。 常に新しい技術を導入 「創業以来、常に新しい技術を導入することを心がけてきました。昭和62年にサッシ部門に本格進出した時にはATC(自動金型交換装置)付4mのブレーキプレスを導入、平成3年には株式公開を目指しベンチャーキャピタルの出資を受けて資本金を増資、レーザー・NCT複合機『APELIOU357V』を導入しました。7年、半導体製造装置用の精密板金加工部門に参入しタレットパンチプレス『VIPROS368KING』を導入、10年に本社工場を新築移転、塗装工場を完成し粉体塗装設備を導入しました。また同時に小物精密曲げに対応したサーボ式ブレーキプレス、レーザー・NCT複合機の後継機として『APELIOV357V』とタレットパンチプレス『PEGA357』を導入しました。11年に統合生産ネットワークシステムが完成した時には前途したように『ASISネットワークシステム』とネットワーク対応型ブレーキプレス『FBDV8025NT』を導入しました。13年にはネットワーク対応型ブレーキプレスを増設して一気に3台体制とすると共に前段取作業の合理化を進めるために『BENDCAM』を設備しました」。 2,3D CAD設計データから対応 「また加工データ急増によりASISネットワークサーバーを大幅に拡張し、自動プロ『AP100』を4台体制としました。これによって3次元CADシステム、『Solidworks/Sheetworks』や2次元CAD『AutoCAD』を使って展開されたデータを『AP100』に取り込み、展開図検証を行ない立体姿図から正しいと確認された展開図を『BENDCAM』に取り込み、曲げ加工が可能なデータはそのままSDDに記録、不可となったデータは現場のブレーキプレスに呼び出して曲げデータを作成、曲げ加工を行い、そのデータを再びSDDに蓄える仕組みを構築することができました。また、曲げ加工製品が長尺材になってきた事や正確で早い曲げ加工ができることを考慮して、15年にはアマダさんで発表された下降式の油圧、電気サーボを複合化したハイブリット型のブレーキプレス『HDS1303NT』を導入、4台体制としました」。 材料費の高騰に対応した値戻しが課題 「ブランク工程を経てタップ、曲げ、溶接、仕上げ、組立の工程バランスを考えて、必要な時に必要な製品を後工程が引き取った数だけ作り、送り出すJIT生産に対応すべく、マテハンを考慮した設備レイアウトにしました。お蔭さまで昨年5月以降から仕事が立ち上がってきており現状は超多忙となっています。このような受注状況の下り、昨年12月で上半期を終了、増収増益を確保することができました。しかし、鋼材をはじめとした原材料費が高騰してきており、合理化努力で生み出してきた利益がそれによって食われ、仕事量が増えていく割には利益率が低下するという利益なき繁忙が続いていくことが下期は予想されます。受注単価アップを地道にお願いしていく等、まだまだ課題は山積しています」。 設備の充実 現在設計から溶接・塗装、アッセンブリーまでの総合的な生産体制を確立。得意先からは「同規模のメーカーでこれだけの設備を置いている所は少ない」という評価を得ている。ブランク工程には自動倉庫『MARS』と連動したレーザー・NCT複合加工機『APELIOV357V』、タレパン『VIPROS368KING』がリンクしセル運転している。また、単体で『PEGA357』が、レーザー加工に関しては平成12年に三菱電気製に『ML2512LZP』を、5´×10´ 10段と連動した4kW発振器搭載型レーザー加工機『FO3015』を導入、5台の加工機で対応している。一方ネットワーク対応型ブレーキプレスは『FBDV5012/5020/8025NT』3台と、『HDS1253NT』1台の4台を中核に13台が設備されている。NC制御された機械が中心で繰返し精度にも優れ、特に昨年導入した『HDS1303NT』は曲げを高精度、高速に行なうことが出来る。 一貫生産がウリ 「一貫生産がウリの当社ですが、加工だけ、塗装だけといった注文にも対応しております。設計部門を抱えていますので「きちんとした設計図がないと作れない」などと断りません。「こんな感じのものを作って欲しい」という注文でもOKで、製品化させていく段階で改善や提案ができるのも当社の特徴だと思っています。全工程をコンピューターシステム(SINS)で一括管理し決めた納期は必ず守ります」。 受注の73.6%がロット1個 得意先は300社。直近のまとめによると受注は3,419オーダー/月、製品加工種類は4,639種類/月、部品加工点数は74,568個/月となっている。受注割合はリピート品が86.7%、新規品が13.2%で、これでみるとオーダー数に対する平均ロット数は21.8個となっているが、受注全体の76.3%はロット1個という単品加工となっている。同社は平成5年から自社開発した生産管理システムを稼動させており、現在は、統合生産ネットワークシステムに包括されている。そうした実績データに基づいて受注受注状況が一目で分かるようになっている。このデータを遡って7年前の平成8年の受注状況を見るとオーダー数では約10倍、製品加工種類では、3倍、部品加工点数では10%となっており、1オーダーあたりのロットサイズを見ると約1/3に減少していて、同社が受注する製品は変種変量生産が当たり前ということになる。 変種変量生産が当たり前 「当社では平成9年に初めて中期経営計画を策定しました。その時に取り上げたのが自社の強みと弱みの研究。 @あるべき姿の策定 A現状とあるべき姿のギャップ(課題)のリストアップです。 そして課題として @工番別原価管理方法の確立 A工程(設計、製造)の負荷把握方法の確立 B顧客別分析に基づき受注方針を決定できる仕組みを構築 -----など5項目の重点課題を決めました。その対策として上がってきたのが「生産管理システム」の再活用と「各加工工程の5S改善活動」という不徹底事項の見直しでした。そして、それを実行する仕組みはSINS(統合生産ネットワークシステム)システムで、これはアマダさんの協力を得て構築。また機械設備の不稼動の原因として、前段取りに時間がかかり加工が進んでいない事が判り曲げ工程の改善が急務となってきました。そこで、ブレーキプレスの機械稼働率向上をどのように進めるかという事で曲げ工程を分析、課題抽出から生産性向上のための方策を探しました。社員からいろいろなアイデアを出してもらい、直ぐやれるところから取り組みを始めました」。「曲げ作業データが個人所有になっているので、作業者と段取り工程を分離して外段取り作業者を選任する。前段取り作業を無くし金型段取りも削減するという考えでした。その実現のためにネットワーク対応ブレーキプレスを導入し、『AP100』で作成された展開図、立体姿図データを使って、曲げ作業者への支援情報を出すことにしました。11年に1号機目の『FBDV8025NT』を導入、しかしこれが大失敗。原因は専任の作業者を決めずに旧型の機械の操作と兼務としたため、どうしても使い慣れた旧型を使ってしまったという事、『AP100』で展開図を作成しても立体姿図を作成する立体姿図運用が出来なかった事。また、NTベンダー用の金型種類が不足していた事の3つです。その結果、立体姿図が無いと操作性が著しく低下してしまい、そこで新たに専任の作業者を決め立体姿図運用の徹底、金型種類を拡充するという対策を講じました。結果、生産が旧型機械と比較して50〜60%アップしました。それと同時に新たな課題としてネットワーク対応型ブレーキプレスは複数台活用した方がメリットが大きい。立体姿図面を見て作業者が曲げ加工可否を判断するよりも、この作業をバッチ作業で自動化すると、さらに稼動率が改善するということに気づきました。そこで、あと2台のFBDVNTと『BENDCAM』、昨年は『HDS1253NT』を新たに導入、4台体制としました」。 曲げ作業者は半減 「結果、平成9年当時12名いた曲げ作業者が、現在では6名と半減し、人員削減と曲げ不良の撲滅につながりました。また、新規品でもリピート作業と変わらずにSDD(ASIS100PCL)に記録されたデータを呼び出して加工することができ、生産性も改善させることができました。また、曲げの作業時間も旧型機と比較するとほぼ半減と大きな成果を得ています」。 お客様に安心して戴く 「今後業界の競争はもっと熾烈になって行くだろうと考えています。その時に当たり前の事が当たり前に出来てお客様から安心して戴ける企業を目指してがんばって行きたい」。最後に田名部常務は同社が導入した一連のネットワークシステムに関してそのように語っていた。 『シートメタルアンドファブリケーター」〜平成16年4月号から抜粋』
|
Copyright© 1998-2003 Sanmatsu Co.,Ltd. All Rights Reserved.